ミナミアオカメムシはボスニア・ヘルツェゴビナの夢を見るか?

ボスニア・ヘルツェゴビナには、「カメムシを家の中で見つけると、その家はまもなく金運を授かる」という言い伝えがあるそうです。

【カミナリハムシ】【しゃくとりむし】【ヨコヅナサシガメ】桜と安部公房

引越しは終わったものの、荷解きとか引越し準備の間にできなかった諸々のこととか、猫を迎える準備とか、ついでに来月TOEICを受けることにしたので(コロナの影響でいまだに抽選らしいけど、どうやらその抽選に受かった模様)、その勉強もせねばならず、ものすごく忙しくなってしまい、そうこうしている間にいきなり桜が咲きはじめ、ああ、カメラとか、もう1ヶ月くらい触ってない、散ってしまう。もう桜が。今年は。ダメか。このまま散るのか。

 

と、思いながら通勤すること1週間程。

 

土曜日に引越しで出たゴミを3往復くらいして運んだ後、本当はもう一回寝たかったのだが、行くなら今しかない、と思い、滑り込みで桜を見に行った。

 

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桜の写真って、誰が撮っても美しいけど、それだけに、あなたは1年後、桜の写真を並べられてどれが自分の写真かわかりますか?

 

私は多分わかる。

 

なぜなら虫を入れるから。

 

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しゃくとりむし 。

 

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カミナリハムシの一種(種類が多すぎてさすがにわからん)

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桜の花粉(?)が背中についている。

 

みんな桜に夢中になっているが、実は虫がたくさんいるので、しかも、刺す虫もいるので、気をつけたほうがいい。

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うっかり木の幹に手を置いたらサシガメに刺されるぞ。ものすごく痛いぞ(刺されたことないけど)。

 

話は変わるけど、引越してから風呂が広くなった。

元々、真夏以外は、湯船の中で読書をする習慣があるのだが、広くなった上、プロパンから都市ガスに変わったので、ガス代の心配もあまりしなくて良くなったため、心置きなく風呂での読書を楽しめるようになった。

クズのチャールズ・ブコウスキーを一通り読み直したため、最近、安部公房の再読に取り掛かったのだが。

やっぱり、改めて、この人は一体なんなんだろうと思った。

 

例えば、これね。

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もうさっぱりわからん。

あくまで私の予想。なのですけど。

安部公房かいわれ大根がすごく好き、あるいは一時的にものすごくハマっていて、奥さんか愛人から「そんなにかいわれ大根ばっかり食べてたら、スネからかいわれ大根が生えてくるんじゃないのうふふふふ」「それいいね書こう」くらいのテンションで書いたんじゃないの。

 

しかも、この男、このかいわれ男は、ベッドに括り付けられたまま硫黄温泉に送られるのだが(なんでって言われても、なんででも)、その途中、点滴が空になって栄養が足りなくなってしまい、ついに(というか割と簡単に)、自分の脛に生えているかいわれ大根をむしって食べる、という生命維持方法を実行する。

 

そこまではまだいいのだが、「かいわれ大根をそのまま食べても美味しくないなあ、なんか塩気がほしいなあ」、ってことで、自分の腕や脇腹の汗を拭ってそれを舐めつつ、かいわれ大根を食べるのだ。

その描写がなぜか妙にくどい。もうその話、わかったからいいよ、っていうくらいくどい。

旅の途中でピンチに落ち入り、滝汗をかいてしまっても心のどこかで「まあ、でもこの汗で後でかいわれ大根食えるな」、とか思っているのだ、この男は。

 

なにが言いたいのか。

生きることはそれくらい泥臭く汗臭いこと、という話なのか。

 

この他にも、毎日数時間砂かきをしないと砂に覆われて死んでしまう集落に住んでいる女を描いた「砂の女」、大きな箱を上半身にかぶって辺りをうろつく「箱男」、家に突然、自称火星人の狂人が訪ねてくる「人間そっくり」、男がある日突然棒になって屋上から落ちていく「棒になった男」など、もう、悪ふざけと文学の違いってなによ、という奇妙な作品が多々あるのだが、もう、なにが言いたいのかっていうと、

 

安部公房最高。

 

なんだよ、なんでお父さんが急に棒になるんだよ。意味がわからないよ。

最高だよ。

 

と、思って、かつて色々と買い漁ったのだが、難解すぎてもはや私には理解不能で読めなかったものも何冊かあった。

 

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↑どれがどれだか、読んだのか読んでないのかわからなくなるので、「試みたけど、ダメだったんだよ」という過去の自分からのメッセージを本を開くたびに受信できるように挟んである。

いや、いつか読むんだ。いつか。