ミナミアオカメムシはボスニア・ヘルツェゴビナの夢を見るか?

ボスニア・ヘルツェゴビナには、「カメムシを家の中で見つけると、その家はまもなく金運を授かる」という言い伝えがあるそうです。

【甲虫】タバコシバンムシのまるちゃん

最近、大体休みの日は朝5時に起きて、6時には虫撮りに出かけている(虫捕りではなく虫撮り)。

そして、近所のパン屋が朝7時から開いているので、焼き立てのパンを買って帰宅。

ステキな朝食を食べて、場合によってはちょっと高い入浴剤を入れた風呂に入り、その後、二度寝する、という、史上最強の幸せを覚えてしまった。

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私にとっては、昔から休日は寝坊するための日で、別に寝てたからって誰からも怒られもしないのに、わざわざ仕事に行く日よりも早く起きるなんて正気の沙汰ではないと思っていたのだが、一度無理矢理起きて、自分を痛めつけ、そのあと甘やかし、そして寝る。

長年生きていると、色々と工夫して幸せを追求できるようになるものだ。

(ただ、最近、温度がめっきり下がってしまったので、6時から撮影を始めてもほとんど虫が出てきてないため、今後時間の調整が必要)

 

で、昨日のことなのだが、いつも通り焼き立てのパンを買って帰宅。

 

あ。まるちゃんは焼き立てのパン食べるかしら。ま〜るちゃ〜ん。

 

げっ!

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まるちゃんが死んでる!

 

あれは6日前。

風呂に入っている時に、小さい虫を発見。

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大きさ約3ミリ

こ、これは。小麦粉とか、米とか、キャットフードとか、とにかくなんでも食い荒らすタバコシバンムシではないか。とにかくなんでも食べる。何しろタバコだって食べるくらいだからタバコシバンムシという名前なのだ。

漢字で書くと煙草死番虫。なんだか、喫煙者に何かあるたびに「それ見たことか」と小躍りする某団体のような雰囲気の名前。

とにかく、ここに居られては困る。とはいえ、既に1匹いる時点で、多分どこかで沸いている、と、自分の食料を全てチェックしたが、発生源は見当たらず。

まあ、いい。いざと言う時は、おばあちゃんちから、アダンソンハエトリグモの援軍に来てもらうし、更にうちにはすでにチャスジハエトリグモのダニエルの子孫たちが最近ピンピンしているので、多分援軍を呼ぶまでもなく片付けてくれるに違いない(と言うか、既に餌(シバンムシ)がたくさんいるから、最近ダニエル軍団はピンピンしているのでは?と今思った)。

で、問題はこの風呂場にいたタバコシバンムシをどうするかである。

とりあえず、殺すのが嫌だったため、スパゲティと米と水を含ませた脱脂綿でもてなしてみた。

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とりあえずここに囲っておいて、増えないようにする。なんか卵管らしきものが見えるので、多分、メス。万が一卵を産んだ際には、近隣に住民がいないような山の方に放つ。こいつまでは殺生せずに助けるが、これ以外大量に仲間がいた場合は、容赦なくハエトリの軍団を放つ。

と、いう計画。

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マドレーヌをあげてみた。

こうやってアップで見るとなんかかわいいじゃーないですか。

名前はまるちゃんになりました。

しかし…観察するには小さい。小さすぎる。こういう時のためにやはり顕微鏡の導入が必要である。

これが一番良く撮れたまるちゃんの写真↓

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リラックマに似ている

かつお節を食べるまるちゃん。

と、こういう風に甲斐甲斐しくお世話をしていたのに、昨日の朝、突然亡くなってしまった。

撮影の際、ストレスをかけていたのが原因か、もしくは毎日ケースを掃除して餌を取り替えていたのがよくなかったのか(何しろ通常はどちらかというと不潔な環境を好む虫だと思うので)、単に寿命か、寒さのせいかわからない。

卵を処理する悩みが減って、ほっとする反面、やはり6日間とはいえ一緒に暮らしていたので、いなくなると寂しい。

しかし、この後、シバンムシがやはり大量発生した場合、いちいちこんなことをしていてはキリがないので、必ず心を鬼にして淡々と、処理するぞ、と誓う次第である。