ミナミアオカメムシはボスニア・ヘルツェゴビナの夢を見るか?

ボスニア・ヘルツェゴビナには、「カメムシを家の中で見つけると、その家はまもなく金運を授かる」という言い伝えがあるそうです。

レジンとチャタテムシとアオスジアゲハの話 その1(蝶)

さて、あれは2ヶ月ほど前。

会社の外壁アオスジアゲハの幼虫がいたので、しばらく観察していたらサナギになった。

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あともう少し内側に入ってくれていれば、車庫のシャッターの内側になったので、更に安全だったのだが、下手に触ると死んでしまうと思ったので、そのまま放置。

大体、蝶は明け方から朝にかけて羽化するので、うまくいったとしても蝶になった所は見られない可能性が高いとは思っていたのだが、案の定、2週間後、

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からっぽ。になっていて。それで、ああ、寄生蜂にやられることもなく、小学生に狩られることもなく、ちゃんと羽化できたのね、良かったねと思って、ふと、数メートル横の自販機の隙間に目をやると…

 

 

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なんと蜘蛛の巣に引っかかって即行で没していた。

…結構凹んだ…。

数十個の卵が産まれても、孵化できるのはその中の一部、更にサナギになれるのは狭き門、羽化に成功して、やったーこれで後は子孫を残せばゴール!と思っても、一瞬でこのようなことになってしまう場合も多々あるのである。自然は厳しい。

昆虫たちは自らの生き様を通して人間に何かを教えようとしているのかもしれない。

そう思った私は、このアオスジアゲハのサナギの抜け殻を持ち帰り、オブジェにすることにしたのである。

クリスタルレジンで。

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一般の人が趣味として扱っているレジンを大きく二つに分けると、UVレジンと、クリスタルレジン(2液性レジン)、に分けられる。

UVレジンは、その名の通り、日光やUVライトで固まるレジン。以下、私の経験に基づく両者のメリット、デメリット。

UVレジンのメリット

・100均でも買える

・UVライトか、さんさんと降り注ぐ太陽光があれば、10〜20分で固まるので、複数の工程に及ぶ作業が容易

・小さいものを作る時や、トップコートとして少量からでも作業できるので便利

・硬化に失敗した場合でも、上から更にレジンで包むなどして、なんとかなる場合が多い。

UVレジンのデメリット

・完成後、黄変、変質しやすい

・UVライトがない場合、日光でも効果できるが、天気が悪かったり、紫外線量が少ないとなかなか硬化せず失敗することがある

・ベタつきが残りやすい

クリスタルレジン(2液性レジン)のメリット

・黄変、変質が少ない

・物によるが、値段がUVレジンの半分以下。

・UVライトがなくても、放置しておけば勝手に硬化する。

・なんといっても透明度が高い

クリスタルレジン(2液性レジン)のデメリット

・硬化するのに数時間〜24時間ほどかかるのでデザインの小回りが利かない。

・硬化する際に熱を発することがあったりなど、最悪発火する可能性もあるので、ちょっと注意が必要。

・一回硬化に失敗すると、多分修復は難しい。

 

以上。

 

で、私はもっぱら扱いやすいUVレジンを専門にやっていたのだが、今回は比較的大きめの作品になることが予想されるので、クリスタルレジンに挑戦することにする。

クリスタルレジンは、以前、少しだけやったことがあって、その時の作品がこれ。

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気泡が入りまくった上、粘土で作った薔薇が沈んでしまってみちみちと自己主張をし過ぎているところが気にくわない。

唐突ですけど、この話、長くなることに気付いたので、何回かに分けます。

まだチャタテムシが登場してもいないというのに。

つづく。