ミナミアオカメムシはボスニア・ヘルツェゴビナの夢を見るか?

ボスニア・ヘルツェゴビナには、「カメムシを家の中で見つけると、その家はまもなく金運を授かる」という言い伝えがあるそうです。

【蝶】【芋虫】TOEIC本番

TOEICが先週だったか先々週だったかもはやわかんないけど終わって、やっとゆっくりできるかと思ったら色々めんどくさいことが起こり、結局人生ってなんかめんどくさいことばっかりじゃないかと思ううちに、あれが終わり、これが終わり、ようやくゴールデンウィークまで漕ぎ着けたものの。

以前書いた保護猫捕獲計画(不動産屋さんが面倒を見ている近所の地域猫をうちで飼おうという計画)が延期になったり急遽前倒しになったり、また延期になったり、なんだかんだでうちにまだ猫が来ていないのは、その猫が非常に頭が良くて捕まらないからである。

 

もうなんか、ここまで頭が良いと脱走対策を本気で練らないとひとたまりもないのではないかという予感。

 

もう、体温を消してサーモグラフィーに感知されないようにして、檻の中にいないと思わせて、しかし実は潜んでおり様子を見に来た人間を惨殺、その後本当に脱走。

あるいは、仲間を囮にして銃で狙って近づいてきた人間を実は背後から狙っており、気づいた時には真横にいて「ちっクレバーガールだぜ」と、半ば諦めの境地で吐き捨てた言葉もろとも惨殺、されるのではないか、そのくらいの賢さである(最近ジュラシックパークを初期から全部見直している)。

 

今まで猫は実家でトータル11匹くらい飼っていたのだが、なぜだかほとんどオスばかりで、メスは2匹しか知らないので、もしかしてメスってとんでもなく勘が鋭くて頭が良いのではと、ちょっと怖くなってきたところだ。

 

とにかく、猫はまだ来ていない。

 

そんな感じなので、今回、TOEICの話を。

 

こんな時になんなんだけど、会社の福利厚生をどうしても使い切りたかったために、TOEICの日から2日ほど前乗りで福岡シティで泊まっておりました。

 

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定時で上がって電車に飛び乗るつもりが思わぬ残業に見舞われ、大慌てでトイレに行くタイミングをすっかり逃したまま福岡シティをダッシュ。頭の中「おしっこしたい」だけ。

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おしっこしたいけど、夜の交差点にモンシロチョウがいたのでとりあえず撮る。

とりあえずチェックインとトイレを済ませる頃には時短要請で飲食店は全部閉まっていたので、この日はコンビニでつまみ買って終わり。

 

そんな感じだったんで、次の日は早くから行動しなければこの日泊まった意味が全くなくなってしまうので早く起きようとしたら、張り切りすぎて4時に目が覚めてしまうも外はまだ真っ暗。昨日の感じだとなんとなく雰囲気が良くなかったので(人通り少なく、その辺のベンチで寝てるおじさんとかがいた)、まだ出ないほうがいいだろうとジリジリ待って

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5時に外出。しかし。ちょっと白みがかってから夜が明けるまでの早いこと。

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うーん、これでも充分綺麗だけど、もうちょっと明けていくところを見たかった。

 

海のない地域で育った我々は、どうしても海を見るとちょいと足だけでもつかってみようか、と思うものなのだが、大体良いことはなく、一瞬テンションは上がるものの、サンダルはざらざらになるわ寒いわ、サンダルが普通のサンダルなものだから下手すりゃバラバラになったり、もっと悪ければ足に怪我をするのである。

わかっててもやっぱり数秒足をつけてみないと気が済まないのだ。多分これからもずっと。

 

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海からの帰り道にいたチャスジセセリ。この時点でまだ6時半なので動きが鈍くて撮りやすい。

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それからてんとう虫の幼虫。

 

この後、ホテルで朝ごはん食べて二度寝して起きると、サンダルはバラバラになっていなかったが、昨日からサンダルで歩き回っていたために足の方がボロボロになっており、痛みを堪えながらコンビニで絆創膏を買って痛いところに全部貼ったら救命救急のような状態に。

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いや、結構履きやすいサンダルだったので大丈夫かと思ったのだが、やはりシティまで出てくるといつも田舎で車生活してる我々の想像以上に歩くのでスニーカーでないとダメだ、と、徒歩10分のショッピングモールにタクシーで乗り付け、あまりの痛さに頭がおかしくなり店員が勧めてきたスニーカー二足と、防水スプレーと、靴用洗剤を言われるがままに全部買い、なんとかことなきを得る(まだ痛いけど)。

そんなこんなで色々と買い物したり、飯を食ったりして寝て起きると、なんか知らないけど、TOEICというものを受けに行く時間になったので、ジャージのまま会場に行き、なんとなく受けて帰る。

 

いつもTOEICは会場に行くまでに結構な体力を使うから、ならば会場から近いホテルに泊まったらどうよ、というのが今回の趣旨だったのだが。

 

時間が逆にありすぎた。

 

まったく集中できなかった。

 

2日前の夜から会場の近くにいて、しかも、遊んでいたので。

だって海が近いんだよ。テンション上がってダメだ。

 

と、いう感じで受けたTOEICの結果が出るのは、5月の半ば頃。

ここに何も書かなければ、このやり方では満足いく結果が出なかったということです。

試験2日前からは遊んでいたけど、それまでは結構真面目に勉強していたので、どうだろうか、というところ。

 

【キマダラカメムシ】【ヒゲナガハナノミ】【ガガンボ?】最近の引きこもり生活

さて、またまた前回の更新からすっかり時間が経ってしまったのだけど、今月末に受けるTOEICの100回読みと30分勉強法をやっていたので、いつまで経ってもブログ更新までたどり着けなかったのである。

100回読みというのは前回書いた通り、TOEIC公式問題集を100回音読するという訓練法で、30分勉強法というのは、最近考えついたのだが、休みの日などまとまって時間が取れるときにTOEICの勉強ばっかりしていると、結局だらけてしまい正味大して進んでない上、他のことはやらないから、日曜の夜、気がつくと部屋の中がめっちゃくちゃ、という地獄を回避するために、タイマーをかけて30分ごとに、勉強→家事・雑事→勉強→家事・雑事を延々と繰り返す、という方法で、そりゃあ、もう、有意義な1日が過ごせる上、換気扇の掃除までして部屋はピカピカ。

しかし。

休んだ気はしない。

 

今月末、ある程度点数出せればこんな生活も終わりだから。この戦争が終わったら、カフェ行くんだ。

 

そう、カフェも全然行けてなくて、代わりに最近はもっぱら休日の朝食を豪華絢爛にすることに命をかけている。

 

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暇やんけ。という話はともかく。

平日は毎日車の中でおにぎり食べて朝食を済ますので、休みの日にゆっくり朝食を食べるのは絶対に欠かしたくないのだ。

 

ところで、フレンチトーストって、一時期すごくハマって色々試して、あれ、前日から卵液に浸しておく、という方法が今や王道、のようになっているかと思うのだが、結局。

パンがいかに卵液を吸うか、ということで、極めれば極めるほど、それはフレンチトーストではなく、卵焼きかプリンに近づいていくだけじゃね?という結論に達したため、私は認めていない。

あと、割った卵を生で放置する、というのが、これは「ダメ、絶対」なのでは、という恐怖が頭から離れず、おそらく、冷蔵庫に入れてそのあと火を通してるから大丈夫なんだと思うけど(そうでなければ今頃、フレンチトーストでお腹を壊す人、最悪死ぬ人が続出してるはずなのだけどそういう話は聞かないので)、やっぱりなんか怖いので、私は焼く前に卵液とパンを耐熱容器に入れてレンジで片面30秒くらいずつ加熱して卵液を吸わせるという方法で作っている。

 

まあ、いいんだけど。そんな話は。

 

ちょっと虫の話をということで、先週見つけたなんかトナカイみたいなかわいい虫。

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ヒゲナガハナノミ。

 

 

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交尾するガガンボ(みたいなやつ)

 

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洗濯物を干してたらベランダに飛び込んできた今年初のキマダラカメムシ。(そろそろ洗濯物取り込むとき、みんな気をつけようね)

 

こんな部屋にこもりきりであんまり外に出ないのにこれだけいるということは、ゆっくり真剣に探せばもっといるぜこんちくしょう。

なんでこんな気候のいい季節にTOEICなんて受けることにしたんだ、と思うけど、コロナの関係でずっと抽選になってたから未来ある若者に遠慮してずっと受けてなかったんだよ。

そして、真夏になるとそれはそれで会場まで行くのが命がけになるので。

(TOEICは一応、自分の希望の県内の会場になるが、2週間前くらいまで会場がわからず、結構辺鄙な場所になってしまうことも多々)

【ナナフシ】【いもむし 】TOEICとか、引越し後の混乱する日々とか

先月、いきなり巣を襲撃された蟻のように慌てふためいて引越しをしたというのに、まだ猫は来ていない。

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色々、猫が来るために準備だったり、捕獲の日取りを調整したりしてて(地域猫を保護するつもりなので、お世話をしてる方と日取りを合わせないといけない)、おそらく今月半ばくらいに来る。はず。多分。

 

今月末にTOEICも受けることにして、また地獄の100回読みを始めたためにさらに忙しくなった。

以前、この方法で200点アップしたので、なんの捻りもなくまた同じことをすることにしたのだ。

ざっくり言うとTOEICの公式問題集(特にリスニングのPart3,4)を、ひたすらに100回ずつ朗読するという方法なのだが、もうこれが、その、100回という数字を聞いただけで気が遠くなるんだけど、実際やってみると気が遠くなるほどの騒ぎではなく。

まず、一番最初に始めた頃は、英語を発音することに慣れてないので、3日くらいで口内炎がいっぱいできた。

それでもしつこくやっていると、どうやら口内炎ができないように発音することはできるようになるのだが、30分もひたすら朗読していると、段々、頭がボーッとしてきて、読んでる英文にまったく関係ない「生きる意味とは…」「人は生まれながらにして罪なのか…」とか、

何故か幼稚園の時にニワトリに襲われたことなど思い出し、「あの時、周りの友達は、みんな私を置いて逃げて行ったんだよな。なのに、先生がニワトリを追い払って安全になってから、大丈夫〜?って、さも心配そうに近づいてきたんだ。思えばあれが私が偽善とか、他人は信用できないということを初めて学んだ瞬間だった。しかし、なんであの時ニワトリは一斉に私に襲いかかったのか。」などと、どんどんわけのわからない方に思考が進んでいき、しまいには酸欠状態になり、脳からドーパミンだかが出てきて気持ち良くなってきて、ハイになって、もう私英語めっちゃ喋れるやん、アメリカ人並じゃん、という錯覚と幻影に襲われ、実際模試をやってみると現実に打ちのめされる、

という、一連の感情の混乱を、ひたすら繰り返す、という、地獄のような100回読みなのだ。

でも一定の成果は絶対にある。

ただ、一番効率的かと言われると、英語を学ぶ、という目的としては、そんなでもない。TOEICで点数を出す、というそれだけの目的のためなら、まあ、かなり有効な方法ではあると思う。

なので、とっとと、集中的にやって点数出して後は英会話とか映画を観たりとか好きなことをやって勉強するのが一番良い。

 

でも、果たして、この方法が何点くらいまで有効なのかな、と思って調べたら、やはり800点以上になると、この100回読みを問題集3冊分(模試6回分)、更に、リスニングを倍速で聴く、ということとかやらないといけない領域に入ってくるようで、

つまり、スポ根漫画で、壮絶な訓練を積んだ後に相手の球が止まって見える、ボクシング漫画では相手の拳がスローモーションに見える、もっと具体的に言うなれば、悟空が宇宙船の中で重力を何十倍とかにして修行していたため、ナメック星に着く頃には自分で投げた石を自分でキャッチ出来るようになっていた、もっと前に遡るなら亀仙人の指導の元、重い亀の甲羅を背負って修行を積んだ後に、甲羅を降ろして戦いのフィールドに臨むと体が凄まじく軽く、今までの何倍も素早く動けるようになっていた、という、そういう境地に達する必要があるわけで、

倍速のリスニングを散々聞いた後、本番に臨み定速のリスニング問題を聞くと、ナレーターたちが愚鈍な薄らバカのように感じられ「わかる…わかるぞ、うひゃひゃひゃひゃひゃうひゃひゃひゃうひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ

ひゃひゃひゃひゃひゃvひゃ

ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっほーいい」という境地になる、という算段である。

 

とこまで行くのに、今回、時間が足りるかは知らん。

 

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今週は有意義に過ごそうと思って、土曜日は、まず朝8時に起きてちゃんとした朝食を食べた。

右のはコストコのマフィン。私はずっとこれを買いたかったんだけど、8個くらい入っていて賞味期限2日とかなので、とても食べ切れないので買えてなかったら、冷凍しとけばいいじゃん、と人から言われ、目から鱗が落ち、ついにこれを買ったのだが、思ったより美味しくなく、今はとても後悔している。

冷凍庫にあと、5個くらいある。

 

それで朝から2時間ばかり地獄の100回読みをし、部屋の掃除をし、洗濯をし、布団を干し、昼寝をし(これも有意義に過ごす上で欠かせない項目)、午後からまた100回読みをし、そのあと、近くの公園へ森林浴へ。

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なんて有意義な土曜日。

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なんかナナフシを発見。

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何かわからないけど、蛾の幼虫。この木の肌、埋没毛みたいでとても気持ちが悪い。

埋没毛といえば、そろそろムダ毛処理をする時期になってきたのだが、もう、なんか、めんどくささが極まって。

ふと、剃るんじゃなくて抜いたらどうかな、と思い脱毛テープですね毛を抜いたら、想像を遥かに凌駕するえげつない痛さだったので、これを中止し、

今、右脚だけ毛がない状態。

 

実際、昔、脱毛テープは試したことがあって、その時も痛みに絶望して挫折したのだが、もう年取って毛も細くなってるだろうし、そんなに痛くないのでは、と淡い期待を抱いていたのだが、まだまだすね毛は元気なようである。

 

それでもう一つの悩みはうなじの毛なんだけど、去年の秋に適当に剃っていたところ、うっかり剃ってはいけないところまで剃ってしまい、「ものすごく頻繁に剃らないとなんかヘンになる」、ということになってしまったので、私はこれをどうにか育てて一群の髪の束に加えようと、冬の間髪を結ばず匿っていたのだが、先日、見たところ、当たり前と言えば当たり前に、7センチばかりしか伸びておらず、うなじからナマズ髭が生えているような状態になっており(しかも左だけ)、もう、なんなの、左の脛だけボーボーで左のうなじからナマズ髭って、そういう妖怪か。

心を鬼にしてナマズ髭を剃り落とした。

これ、髪を結ばなくていい秋〜冬にかけて伸ばしてもダメだったってことは、夏場も髪を結ばないか、ナマズ髭を気にせず髪を結ぶか、もしくは都度都度スプレーかピンでガチガチに固めてアップするか、どこかでその3択のうちのどれかを選ばなければ、一生頻繁にうなじを剃り続けなければいけない、と、そういうことなんだ。詰んだ。

 

【カミナリハムシ】【しゃくとりむし】【ヨコヅナサシガメ】桜と安部公房

引越しは終わったものの、荷解きとか引越し準備の間にできなかった諸々のこととか、猫を迎える準備とか、ついでに来月TOEICを受けることにしたので(コロナの影響でいまだに抽選らしいけど、どうやらその抽選に受かった模様)、その勉強もせねばならず、ものすごく忙しくなってしまい、そうこうしている間にいきなり桜が咲きはじめ、ああ、カメラとか、もう1ヶ月くらい触ってない、散ってしまう。もう桜が。今年は。ダメか。このまま散るのか。

 

と、思いながら通勤すること1週間程。

 

土曜日に引越しで出たゴミを3往復くらいして運んだ後、本当はもう一回寝たかったのだが、行くなら今しかない、と思い、滑り込みで桜を見に行った。

 

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桜の写真って、誰が撮っても美しいけど、それだけに、あなたは1年後、桜の写真を並べられてどれが自分の写真かわかりますか?

 

私は多分わかる。

 

なぜなら虫を入れるから。

 

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しゃくとりむし 。

 

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カミナリハムシの一種(種類が多すぎてさすがにわからん)

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桜の花粉(?)が背中についている。

 

みんな桜に夢中になっているが、実は虫がたくさんいるので、しかも、刺す虫もいるので、気をつけたほうがいい。

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うっかり木の幹に手を置いたらサシガメに刺されるぞ。ものすごく痛いぞ(刺されたことないけど)。

 

話は変わるけど、引越してから風呂が広くなった。

元々、真夏以外は、湯船の中で読書をする習慣があるのだが、広くなった上、プロパンから都市ガスに変わったので、ガス代の心配もあまりしなくて良くなったため、心置きなく風呂での読書を楽しめるようになった。

クズのチャールズ・ブコウスキーを一通り読み直したため、最近、安部公房の再読に取り掛かったのだが。

やっぱり、改めて、この人は一体なんなんだろうと思った。

 

例えば、これね。

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もうさっぱりわからん。

あくまで私の予想。なのですけど。

安部公房かいわれ大根がすごく好き、あるいは一時的にものすごくハマっていて、奥さんか愛人から「そんなにかいわれ大根ばっかり食べてたら、スネからかいわれ大根が生えてくるんじゃないのうふふふふ」「それいいね書こう」くらいのテンションで書いたんじゃないの。

 

しかも、この男、このかいわれ男は、ベッドに括り付けられたまま硫黄温泉に送られるのだが(なんでって言われても、なんででも)、その途中、点滴が空になって栄養が足りなくなってしまい、ついに(というか割と簡単に)、自分の脛に生えているかいわれ大根をむしって食べる、という生命維持方法を実行する。

 

そこまではまだいいのだが、「かいわれ大根をそのまま食べても美味しくないなあ、なんか塩気がほしいなあ」、ってことで、自分の腕や脇腹の汗を拭ってそれを舐めつつ、かいわれ大根を食べるのだ。

その描写がなぜか妙にくどい。もうその話、わかったからいいよ、っていうくらいくどい。

旅の途中でピンチに落ち入り、滝汗をかいてしまっても心のどこかで「まあ、でもこの汗で後でかいわれ大根食えるな」、とか思っているのだ、この男は。

 

なにが言いたいのか。

生きることはそれくらい泥臭く汗臭いこと、という話なのか。

 

この他にも、毎日数時間砂かきをしないと砂に覆われて死んでしまう集落に住んでいる女を描いた「砂の女」、大きな箱を上半身にかぶって辺りをうろつく「箱男」、家に突然、自称火星人の狂人が訪ねてくる「人間そっくり」、男がある日突然棒になって屋上から落ちていく「棒になった男」など、もう、悪ふざけと文学の違いってなによ、という奇妙な作品が多々あるのだが、もう、なにが言いたいのかっていうと、

 

安部公房最高。

 

なんだよ、なんでお父さんが急に棒になるんだよ。意味がわからないよ。

最高だよ。

 

と、思って、かつて色々と買い漁ったのだが、難解すぎてもはや私には理解不能で読めなかったものも何冊かあった。

 

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↑どれがどれだか、読んだのか読んでないのかわからなくなるので、「試みたけど、ダメだったんだよ」という過去の自分からのメッセージを本を開くたびに受信できるように挟んである。

いや、いつか読むんだ。いつか。  

引越しと風水シール。

気がつけば1ヶ月近くも更新が止まっていたという衝撃。

一つ前のブログで書いた通り、引越しの準備で非常に多忙な日々を送っていた。

正確に言えば、ちょっと、ダンボールにものを詰めては、現実逃避をして海外ドラマのLOSTをひたすら観るという日々。

現実逃避をしていたのは、もちろん、単に諸々が面倒くさい、という理由からなのだが、私は「紙に油性マジックでなにか書く音」というのが、もうすんごい嫌いで、これを言うとみんな「あんたにそんな繊細なところがあったんだねえ」と(一体どう思われているのか)言いつつ、大体「キュッキュッ」という音が嫌いなんだと思われるのだが、違う。

「キュッキュッ」は別に良い。紙質とペンのタイプによってダメなやつと大丈夫なやつとあるのだが、紙の繊維がペンのフェルトに削られる(あるいは逆かも)「カシカシ」が嫌なのだ。

そんで、ダンボールと油性ペンという組み合わせが最悪で、つまり、荷造りするたびに、箱に「◯◯◯号室 キッチン ワレモノ」とかを書かなければいけないわけで、その度に「カシカシカシカシ」と不快な音がし、「んごごごごんぐげぎええええええ」と、悶え苦しみながら書いた文字は、まるでダイイングメッセージか脅迫状のような文字になって憂鬱になり、非常に物事を先に進めるのが億劫になってしまっていたのである。

と、言って、わざわざラベルを作るのも面倒だし、まずプリンタがないし、あるもので手書きで書くと結局「カシカシ」がするし、水性ペンで書けば、大丈夫なのだが、なんか溶けたら嫌だし、…と、書いていて、今、ふと思ったんだけど、ガムテープをラベルにしてそれに書けば限りなく少ない手間と消耗品で「カシカシ」を回避できたのだが、もう遅い。

まあ、次の機会があれば。

そんなこんなで、引越しの準備を口実に、家に篭りきりになった割には、ちょっと「カシカシ」して「んぐぐぐげぎえええええ」となってはLOSTを観る、という日々を送り、さらにダンボールに埋め尽くされて場所がないのでいつも(気持ち)やっていたストレッチもしていなかったため、普段から運動不足の体がバッキバキになってしまい、引越し前日に、おそらく運動不足から来る全身の筋肉痛から来る頭痛から始まり、1年くらい前に診断された「胸郭出口症候群」という面倒なやつがちょっと再発して来てんじゃないか、という疑いすらあるような、結構、最悪のコンディションになっていた。

胸郭出口症候群というのは、自分の腕、あるいは腕に持ったものの重圧によって、自分の鎖骨が首筋あたりの神経を圧迫して激痛が走るというやつである。

 

なで肩の若い女性がよくかかる病気らしい。

 

なで肩でも若くもないので、なぜ、という感じだが、例えば「いかり肩の中年女性がよくかかる病気」になったと言われるより気分的にだいぶ良い。

 

一番心配だったのは、コロナと思しき症状が出た場合には、やはり引越しを中止しないと、万が一感染していた場合、多大な迷惑をかける恐れがあることだったのだが、幸いそういうことはなかったので、なんとかかんとか引越しを完了した。

 

けど。

 

この部屋、なんかよくわからないところによくわからないシールが貼ってある。

 

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正直、よくわからないので気持ち悪い。

ので、剥がしたいのだが、何か邪悪なものを封じ込める役割を果たしているかもしれないのでそのままにしておくべきか…と思っていたのだが、Googleレンズで調べたところDr.コパの開運シールであることが判明。

 

風水嫌いなので、即行剥がす。

 

ちなみにDr.コパが風水関係の人であったことすら今回初めて知った。

私にとって、はじめしゃちょーと同じくらい、「よく聞くけど何やってるかどんな顔なのか全然わかんない人」なのである。

そして、このシール、すごく剥がしにくくて私はますます風水が嫌いになった。

 

コパ!剥がしやすく作っとけ!

前の住人!剥がしてから出て行け!

 

なんか、こう、あの、別に風水自体は悪いものじゃないのかもしれないけど、どうも、このシールをそのままにしていく、という辺りが、「良いものなんだからそのままでいいでしょ」的な。あの。風水にのめり込んでる人独特な。押し付けがましさを感じて。嫌だった(まあ多分忘れてただけとは思うけど)。

いや、風水をやるのは別にいいんだけど、異常にのめり込んでる人とか、押し付けてくる人が無理という話なので、もし、これを読んでる人の中に風水に凝っている人がいても、気にしないでほしい。

 

という、なんか、いつもにも増して面白くもない、オチもない話になったけど、とりあえず、何か更新しておかないと、このまま風化してしまう気がするので、とりあえず更新しました。

 

まだまだ片付けと猫を迎える準備が終わってないので、しばらくまだ忙しい日々は続く。

気候が良いうちに虫散歩行きたい。

 

 

イエバエとユメ十夜

 近所を散歩していた時にガードレールに止まっていたイエバエ。

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この複眼で見る世界は一体どんなふうなんだろう。

 

 

ちょっと昔、というかもう15年以上前に「乱歩地獄」という、江戸川乱歩作品をオムニバス形式で映像化した映画があったのだが、

その中の確か「芋虫」という作品で「虫の目になって、虫の感覚で生きる」みたいなそんな感じのセリフがあって、その映画は、唯一そこだけ良かった。

 

 

もう1回この映画を観る気はないので、うろ覚えなんだけど。

 

 

乱歩にどハマりしていた頃に観たのだが、なんだか乱歩の作品のエログロ(特にエロ)だけが妙にクローズアップされていて、いや、わかるけど、なんか違うだろ、という感じで対して良くなかったのだ。

というか、江戸川乱歩って映像化されるとことごとく18禁的な作品にされる気がするけど、乱歩ってそんなにエロ要素あったかな。

どっちかというと人間の隠れた悪意とか殺意とか罪悪感とかそういう話な気がしたんだけど。

もしかして明智小五郎がエロいのか?

推理ものより純文学っぽい乱歩が好きなので、明智が出てくると割と斜め読みしていたので覚えていないのか。

 

それとも、私のレベルが低すぎて崇高なエロスというものを読み取ることができないのか。

 

いや、そういうことだったら映像化する時も18禁になったらいかんだろう。

 

そんな感じで私はあんまりピンとこなかったので、この映画は好きじゃなかったなーと思ったにも関わらず、

その数年後、夏目漱石夢十夜を映画化した「ユメ十夜」という映画がテレビであっていてそれが面白そうだったので、ちゃんと観ようと思って、TSUTAYAだったかゲオだったかに行ったところ、「ユメ十夜」と間違えてなぜか「乱歩地獄」をまた借りてしまったので、仕方なく、もう一回観たのである。

 

やっぱりイマイチ良くないけど、虫の目で生きるっつーのは良いなあ、と、また思った。

 

そして、「ユメ十夜」、結局未だにちゃんと観てないじゃん。

 

と、いうことをこの前思い出して、Huluを探したところ、あったので、ついに、観たいと思ってから10年くらい経って、ようやく漱石のほうを最近観た。

 

これは元々原作が夏目漱石の見た夢を10話にまとめた話なので、基本的にわけがわからなく、でも、何かしら人間の根底にある恐怖とかそういうものを描いたかと思えば本当にオチもない馬鹿馬鹿しい話で、

一体何が言いたいんだ!といくら言っても、「こんな夢を見た」と言われてしまえば仕方ないのである。

 

肝心の原作の方をあんまり覚えてないので、また読み直さなくちゃならないと思うんだけど、

なんか、若い母親が戦争に行った旦那の無事を願って御百度参りをする話は、娼婦とかサスペンスっぽい件は入れないでほしかった。

多分、そんなものはなかったと思う。原作には。

 

全体的に「夢十夜」に着想を得て妄想して飛躍させた「ユメ十夜」というところで、もうものによっては全然違う話になってるし、

色々とレビューを見てると、原作ファンの中でも好む話と好まない話がそれぞれ分かれているのが面白いところ。

 

私は断然、阿部サダオの「運慶が仁王を掘る夢」が推しだけど。

 

そういうわけで、なんだかハエの複眼で「乱歩地獄」のことを思い出し、ついに10年越しに「ユメ十夜」のことを思い出せて、ようやく観れたんだけど、強烈な話以外、半年後には全部忘れてる気がする。

そんなところも「夢」の性質をなぞらえているのか。

 

とりあえず阿部サダオのとこだけもう一回観よう。

 

※なんか今日の日記というか、今日だけじゃなくてたまに文字のサイズがバラバラになってて、戻し方がよくわからない。

他の人のブログでもたまになってるの見るから(明らかに意図してない感じで)、全部はてなブログのせいかと。

蟻の引越し

そういえば今年、雪の結晶ネイルをあんまりやってないかもしれないと思って一生懸命仕上げたのに

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なんか春めいた陽気になってしまい、ああ、失敗したと思っていたら、またいきなり氷点下になり、雪が降ったり。

とはいえ、季節は着々と春に向かっている。

 

よく桜の木などにこのようなタマゴみたいなのがくっついているのを見かけたことはあるだろうか。

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これは多分イラガという蛾の繭殻?タマゴ?なのだが、私が見かける時は大体において、写真のようにすでにイラガが巣立った後の古い殻であることが多い(何故かは知らん)。

 

先日、この穴の部分が土かなにかで塞がれている古い繭殻を見かけた。

 

こういうのには一体何が入っているのか。

 

好奇心に駆られて棒でツンツンとしてみると、意外にあっけなく、ズボッと蓋となっていた部分が壊れてしまい。

 

 

しばらくすると

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パニックになったアリたちが暗闇の中で蠢いていた。

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多分、この一際大きいのが女王アリなのだが、外の様子を見ようと顔を出すたびに働きアリから「女王!危険です!お下がりください!」と、中に押し戻されていた。

 

そのあと、喫茶店でチョコレートパフェを食べて、帰りに同じ道を通ると、まだアリたちはパニックになって右往左往していた。

 

 

うん、ごめん。まさかアリの巣になっているなんて知らなかったんだよ…。

 

 

ところで、アリを引越しに追い込んでおいてなんだが、私も来月、人生初の引越しをすることになった。

 

人生初の、というのは、前回の時は実家から出て一人暮らしを始めただけなので、家具家電などは、ほぼ買って配達してもらい、あとは地道に必要なものを自分で運んだだけだったのである。そう。アリのように。

 

ただ、今回はそういうわけにもいかず、直前になって、あの蟻たちのように右往左往し、パニックに陥るとわかりきっているので、当座使わないものだけパッキングを始めたのだが。

 

「私、荷物少ないと思うんですよ〜。だから電化製品とか大きいものだけ積んで、あと積める分だけ運んでもらったら、残りは自分でやるんで大丈夫デスー」とか引越し屋に言った自分に激しく懐疑的な感情を抱きつつ、というか半ば呪いつつ、倒壊しそうな段ボールの隙間を縫いながら生活する日々があと三週間ばかり続く。

 

なんでこんな面倒なことになってしまったんだ…。

 

と、思うのは、まさか自分も本当に引越しが決まるとは思っておらなかったというか、「なんだかガス代も高いし、ちょうど火災保険とかも更新時期だし、もし、今より良いところがあれば引越してもいいかもなあ」というくらいの気持ちで、

今の物件を世話してもらった不動産屋さんに凄まじい無理難題の条件を叩きつけ、「万が一、そういう物件が4月までに見つかったら連絡をください」と、言っていたものの、正直、まあ、ないだろうと思っていた。

 

不動産屋さんも、あるわけないでしょ、そんな物件、と思っていたことと思うが。

 

なんと。見つかってしまったのである。しかも今の家から徒歩5分くらいの距離で。

 

夕方頃電話がかかってきて、「今から見に行けませんか?早く決めないと取られてしまうかもしれない」と、言うので、即見に行き、今返事しないと他の人にも見せないといけないと言われ、即決め。

 

と、いうと、あんたそれ騙されていわく付き物件でも押し付けられたんじゃないの、と思うかもしれない。

 

それは100%ではないけど99.9%ない、と、言えるのは、

 

その物件、猫が飼えるのである。

 

そして私の不動産屋さんの担当の方が猫好きで、とはいってもただの猫好きではなく、地域猫を保護するボランティアまでやっているような方なのだ。

 

私は新しい部屋で保護猫を飼いたいと伝えてあるので、

 

つまり。私に変な物件を紹介したら、猫も不幸になってしまう確率が高い。

 

そんな活動までしてる人が、そんなことするわけないでしょう(「猫に優しい人」という理由で、若干、人物評価が甘くなっていることも否めないけど)。

 

と、いうことで、即決めしてしまったわけである。

 

そういうわけで、

 

もうさっそく、その不動産屋さんから、猫も紹介してもらえることになっていて(問題はその子が私を認めてくれるかどうかなので、まだ決まってはいないんだけど)、

色々と同時進行で引越しも、猫様を飼える環境作りも進めていかなければならないし、仕事も忙しくなりそうだし、とにかく働かねばならない。アリのように。

 

そして猫を飼ってしまったら最後、このブログは虫ブログではなく猫ブログと化してしまう予感が、すごく、する。